中国輸入

中国輸入OEMで成功するための9つのポイント!

WATANABE

名前:WATANABE 1年9ヶ月の世界各地のバックパッカー経験を生かし、個人輸入ビジネスで起業。現在はフリーランスのコンサルタントとして、独自の知見を提供し、クライアントのビジネスの成功をサポートしています。

あなたは今、販売している商品が価格競争に巻き込まれていて、今までのように、ただ商品を右から左に流すだけのやり方に、不安を感じているのではないだろうか?

また、自分のオリジナル商品を作って販売を独占できれば、それらの悩みが解決できると考えているのではないだろうか?

もしそうなら、残念だが、その考えは間違っている。

 

多くの人が同じように考え、OEMを始めるが、不良在庫の山に埋もれてしまっているのが現実だ。

その理由は簡単で、OEMにおける注意点をしっかりと理解せずに、商品のリサーチも中途半端に、急いではじめてしまったことが原因になっている。

そのようなことにならないためにも、今回はOEMのメリットとデメリット、さらに取引の流れと、OEM生産を始める前の注意点をお伝えする。

これらをあらかじめ知っておくだけで無駄な損失を防げるだけでなく、失敗の原因の振り返りにもなる。さらには、文化の違う国との取引がスムーズにできるようになる。

是非、参考にしてほしい。

OEMとは

OEMとは、Original Equipment Manufacturingまたは Original Equipment Manufacturerの略語で、委託者のブランドで製品を生産すること

簡単にいうと、ブランドを工場に製造してもらうことを言う。OEMを引き受ける工場側からは「相手先ブランド製造」などと呼ばれている。

OEMのメリット

ブランド価値で勝負できる

OEM販売は自分のブランドを販売することだ。商品自体が世間的に人気のデザインなら、あとはブランド力や信用力が勝負になる。他人の商品を販売していたときは、売ったら終わりだったが、自分のブランドなら「育てる」ことが可能になる。

時間が節約できる

本来なら商品を開発するには、研究やマーケティングの時間、それを作る工場や設備が必要になる。しかし、OEMならそのような設備を自分で用意する必要はない。

工場が扱っていない商品や、数ヵ所にカスタマイズを加える場合は納期は長くなる。

少ない量でも注文できる

工場やメーカーが製造している商品にロゴを付け足すだけなので、少ない数でも注文ができる。工場も人気のデザインをOEM販売用に抱えている。ブランドロゴの変更だけなら最低ロット数は50個~300個くらいから引き受けてくれることが多い。

商品管理が楽

他人の商品をやみくもに販売していた時期とくらべて圧倒的に商品管理が楽になる。

独占販売

自分のブランド名を付けた商品はブランドの保持者しか販売できない。Amazonは同じ商品であるなら販売者全員が1つのカタログで販売することを強制されている。そのようなプラットフォームであっても、独自のブランド名が入っていることにより、商品ページを独占できる。

これは売れた場合だけなのだが、商品開発から販売まで上手にやると、一種類で爆発的に売れる商品が現れたりする。独占的に販売できるので利益が独り占めできる。

自分のブランドが簡単に作れる

OEMを利用することにより自分のブランドを簡単に作ることができる。特に工場やメーカーは人気のデザインを在庫として抱えているので、その商品に自社のロゴをつけるだけでオリジナルブランドが簡単に作れる。

リピーターを作りやすい

性能もデザインも同じ商品なら、お客は値段が安いか高いかだけで購入の意思決定をする場合がほとんどだ。他人と同じ製品を売っているだけではいつまでたっても価格以外で勝負ができない。だが、ブランドを作れば違う部分でお客にアプローチできる。

ブランド自体が持つ独自の価値観など、価格以外の部分で他の製品と差別化を図ることができる。ブランドのお客とは、そのブランドの「ファン」ともいえる。

価格を自由に決められる

他人の商品を販売する場合は販売価格はブランド保持者に決められていて値下げをすると、メーカーから警告がくることがある。これは、メーカーが他に商品を卸している小売店舗を守るための措置である場合が多い。だが、自分がブランドの保持者なら価格の決定権は当たり前だが、自分にある。

卸売りが出来る

自分のブランドなら、業者や小売などに自分のブランド商品を卸すことができる。展示会などにも出店して、ネット以外の実店舗やデパートやドンキーホーテなどとも取引することも可能だ。

新しいデザインを開発できる

どうしても販売したい商品が見つからない場合はいつまでも探し続けるより、1から作ってしまった方が早い。また、新しく作るなら既存の商品の不満点を改善した商品を作れば、新しい魅力のある製品を作ることができる。これがOEM最大のメリットになる。

長く販売できる

新しいモデルを作る場合は製品自体が他に出回っていないので、予想通りに売れた場合は長い期間、市場の利益を独占できる。オリジナル商品を上手に販売できると、平均的にみて2年から8年の期間、同じ商品を売り続けることができると言われている。

特許や意匠権を取得することにより、さらに独占期間を長くすることも可能になる。

商品知識が高まる

OEMは、基本的に、既に売られている商品の不満の部分を改良することを目指すので、その過程で商品のユーザーの年齢、性別、購入理由、人気のカラーや不満点など、商品に対する知識が自然と身につく。

OEMデメリット  

商品ページを1から作る必要がある

既製品にロゴを入れるだけの簡単な方法だとしても、新しい商品なら商品写真も含めて、商品ページをすべて一から作らなければならない。魅力的な商品ページを作るための知識の習得が必須になる。

広告を使う必要がある

既にブランド力があり、固定のファン顧客を獲得しているなら広告費は必要ない。だが、そうでないなら、すでに売れている他人の商品の方が優先的に上位表示される。後発であればあるほど販売の初期は露出するのに広告費などが発生する。

優位性はない

OEMはオリジナルブランドがすぐに作れる便利な方法ではある。だが、オリジナルブランドを作ったからといって他の類似商品より優位なわけではない。むしろ、無名であればあるほど不利な状況からスタートしなくてはならない。

工場を自分で探す必要がある

どこの工場に依頼するかによって、出来上がりの商品の品質が左右される。求める品質と値段の折り合いがつく工場や問屋を探す必要がある。どちらかと言えば、この作業が一番難しい。

思った通りに完成しない

良い工場を見つけたとしても、改良部分が数か所に及ぶ場合は、工場によってはすべて引き受けられないと拒否されてしまう場合もある。というのは、工場が作りなれている製品よりも、あまりにもかけ離れた複雑なカスタマイズは、例え、お金を多く払っても引き受けてくれない場合がある。

沢山のカスタマイズが必要なら、箇条書きにして、工場ができるところまで改良してくれたら良しとしよう。

生産に日数がかかる

工場が既に扱っている既製品にロゴを付け足すだけなら、すぐにできるので時間は必要としないが、何かしらのカスタマイズをする場合は時間がかかる。工場も作る順番があるので、小さい工場の場合はかなりの時間を待たされる。

平均的な納期なのだが、注文から30日~90日を必要とする。最も多い納期は45日で、工場はたとえ早く作れたとしても、時間的猶予を計算して多めに納期を伝えてくる場合が多い。

売れ残る可能性がある

新しく商品を作るということは、その商品が売れる保証はまったくない。売れるかどうかは、開発前の商品リサーチや経験に左右される。開発した商品が予想通りに売れることは少なく、利益を上げている人でも、作った商品をすべて当たられる人は少ない。

10商品作り、3商品が当たり、全体的にみたらトータルでプラスの利益だった。ということも多い。

資金繰りが悪くなる

OEMした商品が売れた場合は、さらにその商品を注文するお金が必要になる。売れると資金繰りが悪くなる理由は商品が売れても入金されるのに時間がかかり、逆に購入する場合は工場にお金を支払ってから生産を始めるからだ。

100万円で商品を購入して、半分の在庫がなくなってしまった時点で、100万円分の注文する。すると、合計150万円の資金が、その商品の在庫として固定されてしまう。

つまり、売れれば売れるだけ、固定される金額も大きくなる。

マネされる可能性がある

中国ではどこかで売れている商品はすぐにマネされてしまう。中国の広州などアパレルの問屋街では、お店の中が見えないように、カーテンで仕切られているお店も多い。これは隣のお店が新しいデザインの商品をマネしないように警戒しているのだ。

良い工場ならこちらの商品を他のお客に漏らすことはしないが、基本的にはそのデザインが売れる場合は、すぐに他の問屋のショーウィンドウに並んでしまう。これは、デザインを横流ししているのではなく、他のお店が情報を盗んでいるからだ。

その場合は防ぎようがないが、なるべくショーウインドウに飾らないなど対策をしたい。

中国輸入OEM生産の流れ

商品の調査

OEMする商品が売れるかどうかはこの事前の調査にすべてかかっている。最も重要な部分なので、もう一度こちらの記事を読んで商品選びについて確認しておくようにしよう。

改善ポイントを箇条書きにしておく

OEM予定の製品に近い商品を探し出して、レビューや評価を読み込んで、改善ポイントを箇条書きにして書き出しておこう。工場に持ち込んでも、そのすべての部分を改善できるとは限らない。

10箇所の改善部分を提示しても実際に可能なのはその半分くらいのケースも多い。

打ち合わせ

商品について

問屋や工場の人と打ち合わせに入る。ここで、商品の見本と改善ポイントを書いた資料を見せることにより、スムーズに打ち合わせに入ることができる。改善ポイントを書いた資料をあらかじめクラウドワークスや代行会社の担当員にお願いしておいて、中国語に翻訳してもらっておくと良いだろう。

付属品について

必要ならパッケージのデザインなども決めよう。パッケージは商品価値を高めることができる部分だ。高級感があったり、そのままプレゼントにできたりするようなオシャレなパッケージだったりするとそれだけで顧客満足度を高めることができる。

特に日本人にとってはパッケージは重要な商品の一部だ。しっかりとデザインを決めよう。デザインはパッケージ屋にあらかじめサンプルが用意されているので、そこで細かくデザインやサイズを決めることができる。

その場で、ケースの大きさや、外側、内側の色、ブランドロゴの文字のフォントまで見本があるので心配ない。だが、パッケージに多くの文字などを記載するつもりなら、データーを持っていくか、見本になるようなサンプルも持参したい。

説明書について

必要なら説明書も新しく作ろう。説明書は基本的に製品をOEMをする工場で用意できる。だが、日本語にするならそのデーターはこちらで用意する必要がある。工場も英語の説明書は持っていることが多く、デジタルデーターもメールで送ってくれる場合が多い。説明書を受け取って、日本語にしてデーターを送り返そう。

見積もりを計算

たいていの工場はその場で金額を教えてくれず商品のサンプルを作ってから、制作にかかった時間と材料費などを考慮して金額を伝えてくる。打ち合わせの段階では正確な金額は「分からない」と言われることが多い。

相場よりも多く請求されているかどうかの判断は、その商品ジャンルに対して知識を持っているか、また複数の工場に見積もりをとることでしか判断はできない。

商品にもよるが、アリババなどで似ている商品が、どのくらいの金額で売られているかを調べておくようにしたい。日本人であったり、カスタマイズ部分が多かったりすれば、工場は「この金額なら作っても良い」という高めの金額を請求してくる場合もある。

サンプルを発注する

サンプルは10日~20日で完成する。サンプルが完成するのと同時に商品一つ当たりの正確な単価も教えてもらえる。サンプルは商品代金の5倍~10倍くらいが相場で、本発注すればサンプルの差額分は本発注の料金から割引されて戻ってくる。

本発注

サンプルが到着して、見積もりの内容を確認したら商品を発注する。ここで商品代金をすべて支払う。契約の仕方によっては本発注時に前金の30%で良く、受け取る直前に残りの70%を払うパターンもあるが、ほとんどは本発注の段階で100%の代金を支払う。

納品

早ければ注文から15日程、遅くても90日以内に工場から商品が発送される。中国から発送されれば、航空便で約5日、船便なら2週間で日本に到着する。

中国OEM注意点 

品質

中国の品質は悪いものから良いものまであるが、すべて工場のレベルによる。現地にいけばその場で品質確認ができる。問屋にいくと、そこで展示されている商品と同じクオリティの商品が作られることが多い。

例えば、そのお店の展示されている商品が値段は安いが品質がそこまで良くない場合は、それと同じように価格は安いが品質はそこまで良くない場合が多い。

また、値段は高いが高品質な商品を作っているお店なら、その問屋で注文すれば、同じように値段は高いが高品質な商品になりやすい。高品質と言ってもレベルはまだ日本の工場で作ったものと比べると劣る部分が多い。

日本の大手のメーカーが中国で商品を作る場合は工場の管理から、人の教育まで、すべて自社で管理している場合が多く、安くて品質の良いお店を探そうと努力しても、大手の品質と同じようなものは探すのが難しい。

もちろん、どこよりも安くて良い商品を作ってくれる工場を探したいのは理解できるが、自社工場を作らない限りは求めるハードルを少し下げた方がストレスが少ない。

工場に細かく注文しない

OEMの最大のメリットは新しいデザインを作れるところにある。既に存在している商品に対して、ユーザーが不満に思っている部分を改良するだけで、新たなヒット商品を生み出すことができる。

しかし、現在の人気の商品であっても、すべての人を満足させることは不可能であり、ユーザーが改善してほしい部分をすべて改良することになると、既存の製品の面影もなくなってしまうことがあるので注意が必要だ。

さらに、あまりにもあれもこれも改善してほしいとうるさく注文をつけていると、中国の工場は途中で投げ出してしまい、取引を断られる場合もある。中国は面倒な客を相手にせず、うるさくない客を選ぶ傾向が文化的にある。

特に日本人の注文は細かく、取引したがらない工場も多いと聞く。中国の工場と上手に取引するためには、改善してほしい部分を箇条書きにしておいて、その中で50%改善出来たら良いと考えるくらいがストレスなく付き合える。

もちろん、絶対に改善してほしい部分については妥協してはいけない。なぜなら、その改善ポイントが他社と差別化するためのヒット商品の核となる部分だからだ。

検品について

中国商品を扱うには検品はさけて通れない。不良品をお客に送ってしまうと、Amazonなどのプラットフォームで販売する場合はレビューにダイレクトに響いてしまう。

レビューに悪い評価が付くと、商品の売れ行きが悪くなる。

だが、製造したすべての商品を隅々まで検品すると、人件費も時間も多くを使うことになる。そのため、最初からある程度品質が良い工場を探すように努めよう。

まだ見ていない人はこちらの記事を確認しておこう。

【アリババ仕入れ方法】品質の良いメーカーを見抜く5つのポイント

続きを見る

契約書の意味があまりない

コピー大国の中国にデザインをマネしないで欲しいというのは難しい。最初の話し合いのときにしっかりと伝えておけば、よほどのことがなければ、むやみやたらに秘密をばらしたりはしない。中国でもすべての工場がマネをすることを心良く思っているわけではない。

だが、念のため契約書を結んでおこう。一定の効果はあるはずだ。

もし、OEMした商品がヒットしたなら、すぐに工場に念を押しておくようにしたい。実は中国でもデザインをパクられることを嫌がる問屋も多く、あなたの商品が売れていて、継続的に発注されるなら工場側も他の工場や問屋に、そのデザインを真似されることを嫌がるはずだ。

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サンプルと違うことがある

これも工場によって左右されることだが、サンプルの段階では品質が良くても、継続的に注文を繰り返していると、商品の品質がだんだんと悪くなってくる場合がある。

これはわざとやっているというよりも、とりあえず作れるもので作ってしまおうとする中国人の性格によるものだ。さらに、品質が一定にならない理由として多いのが、工場の作業員が中国の旧正月という3月にある大型連休をめどに、そのまま退社してしまうことで起きる。

そうなると、工場のスタッフが新入りだらけになり、それが原因で品質が落ちるというのが理由だ。日本では想像できないかもしれないが、あくまでも中国との取引なので受け入れるしかない。中国では4月に届いた商品は著しく不良品率が多くなると言われている。

製造が中止されてしまうリスク

たまに大口顧客が中国の工場をすべて買い取ってしまったり、大口のお客の製造を優先するため、少ない取引や比較的新しい依頼者の商品の製造をキャンセルしてくる場合がある。

絶対作れる保証はない

現地で問屋を探したりするなら、必ずサンプル(見本)は複数もっていくようにしよう。

ここで言うサンプル(見本)とは、あなたが作ろうとしている商品ジャンルのライバルの商品のことだ。

何個か購入して工場に持ち込むようにしよう。

工場はサンプル(見本)を一度は預かるが、サンプル作成の段階で、途中で取引を断られるケースもある。

一つだけしか用意していないと、その工場との取引が途中で停止になった場合は、再度工場を探す必要がある。現地にOEMができそうな問屋や工場を探しにいくときは、必ず複数のサンプル(見本)を持っていくようにしたい。

作りたい工場が決まっていて、何が何でもその工場から仕入れると決めているなら、持ち込むサンプル(見本)は一つだけでも良い。

途中で追加料金が発生することもある

アリババなどはあらかじめ数量によって安くなる金額を提示しているが、実際はそこからさらに安くなったりする。定価という概念がない。サンプルを作ってみて工場が時間や素材の値段を考慮して、さらに注文数を考えて単価が決まる。

つまり、面倒だと思われたり、素材の金額が思ったよりも高かったりすれば、サンプルの途中で金額変更を伝えられることもある。

よくあるのが、サンプルの段階では何も言われなかったが、大量の本注文を始めたら、金額を訂正されるパターンだ。それは、工場が本発注で沢山作ってみてから最初に思っていたよりも、費用や作成の時間が必要だった場合に起こる。

これは、中国だけでなく、日本の工場で作ったとしても、よくある話なのでOEMをするときには注意しておこう。

商品の仕様はすべて決めておく

日本と中国は商習慣は違い、商品の選定は基本的に買い手がすべて決めなくてはならない。つまり、おすすめ商品や売れる商品のアドバイスをするという文化がそこまで根付いていないのだ。

もちろん、売れる商品のアドバイスをするかどうかは、工場や問屋の担当員により対応が違うが、「どれがお勧めですか?」と尋ねても、基本的には「すべてオススメだよ」と返されてしまう。

あくまでも商品は購入者が選ぶものであって、OEM商品の開発をお願いすると、非常に細かい部分まで指定を求めてくる。

値引き交渉

最近は中国でも値引き交渉をする人が少なくなってきている。もちろんOEMの場合など大量に購入する場合は値引き交渉がいまだに通用するが、いまではどこも競争が激しく、最初から相場で提示されることも多くなってきた。

数百個購入して、最初の提示価格よりも10%~25%安くなることはあるが、現地仕入れでは、むしろ最初に値引きを要求すると、取引自体を断られることも増えてきた。日本人はあまり値引き交渉になれていないので、相場が分からないと常に損した気分になりやすい。

そのような気分にならないためにも、アリババなどであらかじめ相場観をつかんでおくか、複数の工場と交渉して、相場を掴むことが大切だ。

もしかしたら、中国の問屋は最初から良心的な金額を提示しているのに、自分が無知で吹っ掛けられいると感じてしまい、よくわからず値引き交渉をして、断られてしまい、せっかく見つけた良い工場との取引を無駄にしないようにしたい。

文書だけでOEMしない

文章はあくまでも補足で使うものだ。OEMで本格的に商品を作る場合は、あらかじめ似ている商品を購入しておき、サンプルを持参して、そのうえ画像付きの資料を持っていき、文章で改善ポイントを箇条書きにしておくべきだ。また、その方が真剣度合いが相手に伝わる。

また、提出する資料が中国語になっていれば、相手も真剣に資料を読みこんでくれる。そこまですれば相手にも本気で交渉しようとしているのが伝わるはずだ。そうなれば、言葉のすれ違いによる、ミスも少なくなり、お互いストレスなく取り引きをすることができる。

伝えたことが上手く伝わっていないと、相手に対してイライラしてしまうが、相手も面倒だと思っていることを忘れないでおこう。こちらで用意できることはすべて用意するのが礼儀であり、言葉の違う外国との取引きだということに注意しよう。

相手もあなたの商品を作って、あなたが喜んでくれることを願っているのだ。

サンプルを作成する

どんなにその場で意気投合してあなたの作りたい商品のイメージを相手に伝わったと考えていても、実際にサンプルを作らないと、工場のスタッフにしっかりと、こちらの意思が伝わっているかどうかは安心できない。

通常はサンプルを作ってもらい、それを見て、最後にもう一度、手直ししてから本発注になる。サンプルを見ることで、打ち合わせでお互いが理解できていたか確認できる。もしかしたら、工場側が良かれと思って追加してくれた箇所などがあり、こちらが最初に想像していたものと違っているかもしれない。

例え、あなたの中では、そのお店に発注することが決定していたとしても、サンプル料金を支払い、サンプルを作ってもらった上で、お互いの認識が一致しているかどうかを確認するようにしよう。

日本のデザイナーに依頼する

ッケージも国によって特徴があり、日本で売られているパッケージには日本人デザイナーが、中国で作るデザインは中国人デザイナーが作っている。

中国人のデザインは中国の国内向けに違和感のないデザインであるのだが、やはり日本向けではない。なんか、ちょっと違うのだ。おそらく、デザイナー業界にも国によって流行があるのだと思う。日本で販売する予定の商品ならパッケージのデザインは日本人に作ってもらうようにしよう。

クラウドワークスで簡単に安く募集できる。

ギフトボックスなどのパッケージは特に日本との違いはないので、むしろ中国側で作ってしまった方が効率が良いこともある。たいていは工場が商品に合うパッケージ屋を紹介してくれる。

OEMの費用

商品以外にかかる費用:

ロゴ刻印 

5円~15円

商品にロゴを入れる作業はだいたい一つの商品に対して、日本円で約10円前後の金額がかかる。ロゴは商品の製造工場が入れるわけではなく、ロゴを入れる専用の別の工場に依頼するケースがほとんどだ。300個程度のロゴ入れなら、かかる時間は2-3日+輸送日数となる。

中国でいれるなら、ロゴ入れの相場は500個以上は@1元で500個以下なら@2元が相場となっている。

もし、小量のノーブランド品にオリジナルロゴを入れて、Amazonの商品ページを独占したいと考えているなら、簡単な方法は『この商品』を購入してロゴを入れてしまおう。ロゴを入れた写真をAmazonに掲載すれば、問題なくオリジナルと認められるだろう。

パッケージ 

1000個 @3.8元(65円~100円)

パッケージの変更はOEMの中でも最も簡単で効率が良く費用対効果が高い方法だ。パッケージの費用なのだが、先日中国の広州で上の写真のような高級感のあるギフトボックスをちょうど作ったところだ。

長財布がスッポリと入ってしまうような高級感のある長方形のパッケージで500個@5.5元だった。1000個なら@3.8元とのことだ。

ステッカー 

@16円~36円

シールやステッカーを貼ってオリジナル商品とする方法もある。

ステッカーはやりとりの手間を考えると日本で作ってしまっても良い。

値段もそこまで変わらないし、

枚数にもよるが、縦5cm×横5cmのステッカーで100枚@36円、1000枚@16円が相場となる。

『ステッカー屋』

洗濯タグ

@ 1.8円

洗濯タグは1ロール(約1000枚相当)で100元前後となる。一枚だけ欲しい場合でも、中国で購入するならロールで購入する必要がある。

アパレルを販売する場合は洗濯タグの縫い付けは必須になる。洗濯タグが日本語で縫い付けていないと法律違反になるので注意しよう。

また輸入する場合はmade in Chinaの表記をしないと日本に通関できない可能性がある。

OPPロゴ入れ

@2円~20円

OPP袋自体にロゴをデザインしてしまう方法もある。Amazonではこの方法をオリジナルと認めていないが、それでも一定の防止効果はある。

説明書

@5円~20円

買い付けた商品の説明書が中国語なら日本語に翻訳してセットにしよう。説明書の翻訳は少しお金がかかるが、一度翻訳さえしてしまえば、あとはプリンターで何枚でも作成できる。

顧客満足度の向上にもつながるし、既に誰かが似たような商品を出品しているなら、購入して、どのように説明書を作っているのか参考にするのも良いアイディアだ。

あくまでも聞いた話だが、参考に購入した説明書はスキャナーの上においてから観察すると、違った視点で物事が判断できるようになると評判だ。試してみる価値はあるかもしれない。

中国商品のOEMができる場所

アリババ

アリババは中国で最も安く仕入れられる場所だ。さらに、レビューなどから品質のよし悪しなども分析することができる。こちらの記事を確認しよう。

【アリババ仕入れ方法】品質の良いメーカーを見抜く5つのポイント

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もしロゴだけ変更するような簡単なOEMだとしたらアリババでも簡単にできる。しかし、それ以上に複雑なカスタマイズをする場合は、メールのやり取りで済ますのは難しく、現地で直接会って話した方がスピードも早い。

代行会社や通訳を通して工場と会話した場合、メール1通のやりとりするのに一日かかる場合もある。だが、直接会話すればそれは10秒だ。

義鳥(イーウー)   

イーウーで仕入れられないものはない、と言われている。低品質で格安なものから、高品質で高いものまですべて揃っている。だが、イーウーは高品質商品の割合は少ない。

ある程度目星がついている状態で行かないと、現地で高品質な問屋を見つけるのは時間がかかる。高品質の問屋がないこともないが、現地に行ってから見つけようとしても、それは骨の折れる作業だ。

どこを探しても仕入れ先が見つからないような商品があった場合、イーウーに行けば作ってくれる問屋は必ずある。だが、高品質かと言われれば、どうだろうか。

広州(コウシュウ) 

広州はアパレルの問屋が多くある。もちろん、低品質から高品質まで無数にある。バッグや財布などの革製品なら特に高品質がそろっている。アパレルのOEMを考えているなら是非訪れてみよう。

深圳(シンセン)

コンピューター関係やガジェットは系は中国の深圳にある。深圳は香港から車で40分くらいの距離だ。コンピューター周辺機器を仕入れたいなら深圳はおすすめだ。

日本の展示会

実は日本でもOEMはできる。ビッグサイトでは頻繁に展示会を開催していて、問屋が工場が集まる展示会が年に数回開催されている。おすすめはOEM展示会と、インターナショナルギフトショーだ。

問屋街

日本でも問屋街が沢山存在する。東京なら馬喰町、横山町、名古屋なら長者町繊維街などだ。

Google検索

Googleで商品名+OEMと検索すると、OEMを引き受けてくれる会社や問屋が表示される。この方法が一番早い。

ALA中国

日本語ができる中国人が多くいる掲示板がある。それがALA中国だ。一時期はアリババジャパンというのがあって、そこの掲示板で工場の担当員とチャットができたのだが、2013年に閉鎖されてから、ALA中国の掲示板に流れてしまった。

そこのビジネスカテゴリーでは日本向けに商品を作りたい中国の工場の担当員が、日本のバイヤーがいないか常にチェックしている。もしそこで取引ができることになっても、OEMはメールだけで済まそうとしない方が良い。担当員と電話か、できれば直接会って打ち合わせをしよう。

中国OEM代行会社の選び方

はじめて、中国でOEMにチャレンジするときは、できれば経験豊富な会社にあいだに入ってもらいたいと考えるのは当然のことだ。

だが、代行会社によっては得手不得手なことがあり、必ずしもあなたのやりたい商品のOEMを専門にしているとは限らない。

代行会社はOEM先の工場や問屋を選でくれるわけではなく、工場を見つけるまでの案内と通訳、そして選んだ商品の検品について協力してくれる、サポート会社だと考えておくと良いだろう。

イーウーパスポート 

販売戦略とパッケージのOEMが得意

2012年創業の義鳥(イーウー)に拠点を持つイーウーパスポート。代表の佐藤氏は2006年から自分で物販事業を行い、年商4億を超える物販企業を作った人物でOEMについて熟知している。

得意ジャンルはアパレル関係や雑貨のOEMだ。特に他の代行会社と比べるとパッケージのOEMなどを得意としている。もともとイーウーは雑貨の問屋が多く集まる地域であり、商品を1から作る複雑なOEMよりも、既製品のパッケージだけを変更するような、簡易的なOEMと相性の良い仕入れ場所だ。

イーウーパスポートは最近では広州にも拠点を作り、日系の購入代行会社としては中国で最も大きな規模を持っている。代表の佐藤氏は、自身の物販の経験を踏まえて、会員に商品を上手に販売する方法をセミナー形式で定期的に配信している。

また会員の販売経路を広げるため、自身でも常に世界中のプラットフォームで商品を販売して、上手くいった事例を会員にセミナー形式で指導をしている。代金は月額制で29800円なので、大量に注文する場合はお得感があると感じるが、為替レートが+1円となっている。

よくある、代行会社の為替レートが+1円となっているケースなのだが、これは大まかだが、
100万円分注文すると、代行会社に10万円の手数料を持っていかれると考えておいてほしい。

イーウーパスポートは、担当1人につき、7人ほどの会員を抱えているので、混雑時は担当員のレスポンスも遅く、作業に時間がかかる。

さらに、担当している会員が中国にいくことになると、担当が通訳としてアテンド(案内)業務が頻繁に起こる。そのたびに、業務遅れが起こるので、イーウーパスポートを利用するなら品数を限定したほうが賢い選択だ。

つまり、すべての商品をイーウーパスポートで取り扱うのではなく、イーウーパスポートは複数使用する代行会社の中の一つ程度に考えていると利用しやすい。

次に紹介するヲヲフェニックスと比べると、年間を通して、平均的に2倍くらい、商品到着に時間がかかる。

それを防ぐためには、追加料金のオプションでアルバイトを臨時で雇うこともでき、作業の時間を短縮することができる。

そうなると、商品の購入手数料は最終的に購入代金の30%くらいにまでなってしまうのが正直辛いところだ。

ストレスにならないためにも、オプションサービスを上手に活用しよう。輸入商品の法律に対する知識は非常に深く、それだけは安心感を感じる。

ヲヲフェニックス

検品重視でスピードが速い

こちらも同じく2012年創業で、中国浙江省の義鳥(イーウー)を拠点としている代行会社で日系では2番目に大きな規模を持っている。

ヲヲフェニックスも過去に組織的に楽天やポンパレなどで商品を販売していたが、会員に販売方法を教えることは特にしていない。あくまでも、購入代行の業務しか行っていない。

得意ジャンルはOPPにロゴを入れる簡易的な方法のみで、どちらかというと、アリババのお店の商品にロゴを入れるような簡単な方法しかアドバイスをもらえない。

もちろん、現地のイーウーまで行けばもっと複雑なOEMに対応できるが、それはヲヲフェニックスでなく、あくまでも自分自身が交渉するものであって、用意したデーターを工場や問屋に渡してくれる通訳以上にはなりえない。

だが、ヲヲフェニックスは先ほどのイーウーパスポートとくらべ、為替+1円などという分かりにくい設定はない。その部分はヲヲフェニックスのセールスポイントなのだが、意外と見落とされがちになっている。

ヲヲフェニックスが他の代行会社と比べて特に力を入れているのが検品になる。

頑張ってOEMした商品であっても検品がおろそかであったなら、たちまち商品レビューが荒れてしまう。レビューが荒れるとその商品の寿命が早くなる。

ヲヲフェニックスは購入代金の14%を手数料として徴収しているので、継続的に商品を購入してもらうことが会社として重要な戦略になる。

顧客の商品が不良品となって、レビューが荒れてしまうことを特に警戒しているため、検品に対する意識がここ数年で格段と上がった。

その意識は会社ホームページにしっかりと表れている。特に指示を出し忘れたとしても、先回りして不良品をはじいてくれるほど丁寧だ。

さらに、顧客をリピートにつなげたいヲヲフェニックスは購入から納品までのスピードがとにかく速い。本当に早いと注文から1週間で日本に届くこともある。

だが、コンピューター製品やガジェット系などの複雑なカスタマイズをするOEMに関しては、他の2社と比べて、まだまだ会社として経験が足りないといわざるをえない。そして法律的なことに対しても知識不足を感じる。

特にヲヲフェニックスは計算間違えが多く、定期的に見積もり書や支払い書を確認しないといけない。わざとやっているというよりも、経理の社員の能力が低いのが原因だ。

注文したらすべてが相手がやってくれると考えず、お金のチェックはお互いが行うものであり、間違いがあれば、すぐに指摘するようにしよう。

もちろん、こちらの支払額が少ないときにも正直に伝えることで、相手との信頼を構築することにつながる。

特に複雑なOEMを必要とせず、不良品率を抑えたいなら、ヲヲフェニックスはあなたの期待に応えてくれる。他の2つの会社と比べて、購入から納品までのスピードがとても速く、最も親切な会社だ。

HAM

複雑なOEMが得意で品質の良い工場を見抜く

同じく2012年創業、ガジェット系の工場が多く集まる深圳(シンセン)、アパレルの問屋が多くある広州(コウシュウ)など、工場が多く集まる場所すべてにアクセスしやすい位置、広東省恵州市に事務所を構える、日系の代行会社HAM。

社長の羽邑(ハムラ)氏と、現場を取り仕切る余(アマリ)氏は、起業前に2回も工場の立ち上げに携わった間柄で、中国の工場の品質管理などについて熟知している。

得意ジャンルはコンピューター関係や、工程が複雑な商品などのOEMを得意としているので、トラブルの対処についても詳しい。

Bluetooth製品のOEMも経験があり、国内では取得が難しい技適マークの取得方法についてもアドバイスがもらえるので心強い。

ただ、代行会社としての検品の意識に関しては上記2社と比べるとまだまだ低い。良い工場を選んだからと安心せず、利用する場合は検品に関しては、さらに細かく指示をだすようにしたい。

HAMもイーウーパスポートと同じで為替+1円のレートを計算している。さらに代行手数料で8%を持っていく、大まかだが、100万円の注文をすると20万円の手数料をもっていかれる計算になる。

工場の良し悪しについて見抜く目を持っているので、商品を1から設計するOEMや、複雑なカスタマイズを必要とするコンピューター関係の商品を扱う予定なら、この3つの代行会社の中で、最も心強いパートナー会社だ。

OEM代行の注意点

売れる商品を教えてくれるわけではない

OEMをするために重要なパートナーになる代行会社だが、OEMが得意な代行会社に間に入ってもらったからといって、品質が良い工場を選んでくれたり、作った商品が特別に売れるといったことはない。

代行会社はあくまでもサポートであり、品質の良いお店を選んだり、商品を売れるようにするのはあくまでも自分自身だ。

OEMをするために代行会社にアテンドをお願いして、案内してもらったとしても、代行会社は通訳にしかなりえないのを覚えておこう。

あくまでも現地で工場を選んで交渉するのは自分自身なのだ。商品が売れるか売れないかは、事前の調査とあなたの商品に対する目利き以外にあり得ない。

既に代行会社の顧客が取引している工場があり、あなたの作りたい商品の品質の良い工場を知っていたとしても、代行会社はあなたに教えることはできない。

あくまでも質問があった場合のみ答えられる範囲の中でしかアドバイスはできないジレンマを代行会社は抱えていることを忘れてはならない。

代行会社はあくまでも、あなたの作りたい商品の作成から発送までをサポートする会社であり、具体的な商品開発などのアドバイスなどはない。

検品は必ず細かく指示を出すようにしよう

お伝えした3つの代行会社を使用するにしても、他の代行会社を使用するにしても、検品は丸投げしてはいけない。

利用する場合は、検品指示書を作成して、必ず指定した箇所を検品するように、注文の度に添付するようにしよう。

やり方としては、お客からあなたに届いたクレームをすべて検品指示書にまとめるべきだ。そして、その指示書を注文のたびにしっかりと添付して送る。

「ここまで細かく指定して良いのかな?」などと思う必要はない。

現在は代行会社は沢山存在しており、検品ができない代行会社を選ぶ必要などまったくない。

もし、代行会社の人間と面識があったとしても、あなたが損をする必要はまったくない。

あなたと代行会社は対等な関係であって、あなたの商品が売れなくなれば、代行会社は再注文がなくなり、相手も売り上げが、なくなってしまうのだ。

人間関係とは不思議なもので、恋人同士であっても、おたがい言いたいことを言えない関係は長続きせず、最後は不満が溜まった方が、爆発して関係を放棄してしまったりする。

そうならないためにも、長く関係を続けていくためにも、こちらの要求を相手にしっかりと伝えるべきだ。さらに、その要求は一度に吐き出すのではなく、思ったときにすぐに言葉にして伝えよう。

商売で最も怖いのは「サイレントクレーマー」と言って、何も不満を言わずに、他社に乗り換えてしまう顧客の事だ。

サイレントクレーマーは不満を言うことなく、さっさと他のサービスに乗り換えてしまう。

販売側からすれば、「どうしてもっと早く教えてくれなかったのですか?」という気持ちになるのだ。もっと、早く教えてくれれば、その場で対応できたのだ。

もし、代行会社の人たちや、中国輸入でかかわる人たちと、長く付き合っていきたいなら、感情的にならずに言葉を選びながら、自分の要望を頻繁に言葉にして相手に伝えるようにしよう。

もし、その結果、相手の業者があなたに不満を示すようなら、遅かれ早かれ、お別れする結果になったのだ。

男女のように「星の数ほど」とは言わないが、中国輸入の代行会社なんて、それこそあなたの要望に応えてくれる会社は必ずどこかにいる。しかも沢山ある。

遠慮せずに、思いついたら、すぐに要望を伝えよう。

代行会社と良い関係を築くコツなのだが、常に2つ以上の代行会社を利用していると代行会社に遠慮する必要がなくなり、言いたいことがすんなりいえるようになる。とてもおすすめの方法だ。

しかし、高圧的に接していい、という意味ではないので誤解はしないでほしい。

経験のない代行業者を選ぶデメリット

経験が少ない代行業者を選ぶと相談してもトンチンカンなことを言われたりする。例えば、「リチウムイオン電池は輸入できない」とか、「PSEマークのアダプターを購入できる工場を知らない」とか、少し難易度が高くなる商品を販売するためのアドバイスがもらえなかったりする。

他にもブルートゥース製品を日本で販売するには、技適マークを取得しなければならない。しかし、日本で技適マークを取得するのは非常に難しく、中国国内で取得する方法がある。

しかし、代行会社に知識がないと、その方法を紹介してもらうことができなかったりする。つまり、相談相手として実力が不十分だと、チャンスを棒に振ってしまことがある。

それらを防ぐに、こちらが知識をつけるのが良い方法だ。その場合は、知識のない代行会社は「それはできませんよ」と言ってくるかもしれない。

つまり、自分よりも知識のない代行会社を選んでしまうと、頼りなくて不安に思えてしまう。

代行会社に良い工場を教えてもらえる方法

この方法はあくまでも、代行会社が、あなたが持ち込む商品の品質の良い工場を知っていた場合のみ有効な方法になる。

代行会社の人間に連絡をとり、商品のサンプルを見せて、「これを作りたいのですが、品質の良い工場を知りませんか?」と聞いてみよう。

その場合、代行会社が品質の良い工場を知っていた場合のみ、紹介してくれる可能性がある。

それなら、代行会社も既に取引のある顧客の情報を漏らさず、あなたの商品を作るサポートをすることができるからだ。

だが、私の経験だと、代行会社の人間がある特定の商品に関する品質の良い工場を知っていることはほとんどない。

商品によってはあるのだが、それでも少なく、あなたの作ろうとしている商品については、ほとんど知らないだろう。

代行会社にとって品質の良い工場を覚えることは、特に重要なことではないからだ。

中国の商品はどんなに良い工場でも不良品がある。あとあとトラブルにならないためにも、代行会社は顧客に工場の断定まではしたくないのが本音だ。

また、代行会社の人間から見れば品質が良いと思うが、顧客のあなたから見て、良いか悪いかの判断がつかないというのも理由の一つだ。

OEMを考えるような商品なら、その商品について世界で誰よりも詳しいのは、当然、仕入れようとしているあなた自身であるはずだ。

つまり、仕入れようとしている商品については、あなた自身が世界で誰よりも詳しい、という状態でチャレンジすることが、最もOEMをするのに望ましい状態ということになるのだ。

本当に良い代行会社とは

実は本当に良い代行会社とは、沢山のサービスを用意している会社でもなければ、歴史のある会社でもない。

先ほど紹介した3つの会社はお客が多いので、とても忙しい。そうなると、相手もお客を大切にする必要性を感じにくくなっていく。

言い方を変えると「うるさい客は必要ない」、と考える。

当然だが、あなた個人に対しては、「大勢の客の中の一人」という扱いになってしまう。

私の経験上、最も丁寧な会社はサービスを始めたばかりのお客が少ない小さな会社になる。お客が少ないうちは、とても丁寧に扱ってくれたりする。

わざわざ代表者から電話があり、「近くにいるので一緒に飲みにいきませんか?」と連絡があったりする。

それが、相手の会社が大きくなるにつれて距離感がでてくる。別にそれはいいのだが「大きい会社だから仕事が丁寧なはずだ」というわけではないことを理解しておくとよいだろう。

中国人パートナーひとりいれば、あなたのためにすべて動いてくれる。なぜなら、言い方を変えれば、そのパートナーの取引先はあなたしかいないのだから当然だ。

そのことを理解して代行会社を選べば、あなたとの相性が良い代行会社はきっと見つかるはずだ。

もし、自分だけの専属の中国人パートナーがほしいと考えたらこちらの記事に一度目を通しておくと良いだろう。

OME商品が完成したら

商標登録

OEM商品が完成したら、商品のロゴに対して商標権を取得しよう。商標権はネーミングに対する法律的な権利になる。他人に商品ロゴを乗っ取られないためにも、早めに取得の準備を始めよう。 

商標権が必要な理由はこちらの記事を確認しよう。

商標の取り方:

商標権は自分で取得することもできる。その場合は東京なら霞が関にある特許庁でとれる。特許庁の中では暇そうな担当員が3人いて、初めての人に1から商標登録の取得方法を説明している。

あまり訪れる人が少ないのか、2時間でも3時間でも説明してくれる。費用は自分でやれば3万円ほどだ。自分で取得するのが面倒なら弁理士に丸投げしよう。その場合は費用は約10万円になる。

特許

独自に付け足した機能があるなら特許も取得しよう。特許は1商品80万円ほどで取得できる。特許も商標も早い物勝ちなので早ければ早い方が良い。

意匠権

意匠権とはデザインに対する権利になる。自分がオリジナルで考えたデザインなら、同じデザインを他人に作られてしまわないように、早めに出願するようにしよう。費用は弁理士に丸なげするなら20万円ほどが相場となる。

ブランディング

自分だけのブランド商品ができたらブランディングを始めよう。ブランディングとはファン作りと同じだ。アパレルであるとしたら、インスタグラムなどで拡散するのも一つの方法だ。ブランディングはそれだけで一冊の本が作れるので、またの機会に詳しく説明する。

まとめ

・OEMしただけでは儲からない

・商品ページを1から作る必要がある

・売れる商品ページを作るスキルが必要になる

・商品の事前の調査が重要

・代行会社は売れる商品と関係がない

・利益を独占できる

・管理は楽になる

・自分で商品の権利を守らなくてはならない

・良い工場は自ら探さなくはならない

・ブランディングが必要

・売り始めは広告費が必要になる

・資料をしっかりと用意してスムーズに取引できるようにしよう

・改善ポイントは箇条書きにしておこう

・資料は中国語にしてサンプルを持参しよう

・改善箇所が複数の場合は全てできると思わないようにしよう

・複数見積もりをとって相場観をつかむようにしよう

OEMは価格競争から抜け出すためには最も早くて有効な方法だ。他人の商品ばかり売っていた人なら、自分だけしか販売できない商品を当てたときの利益の大きさに驚くことだろう。

だが、メリットと同時にデメリットも多く存在する。せっかく時間とお金をかけて作るなら、しっかりと作戦を練って失敗しないようにしたい。

現地に行って本格的にOEMをする直前に、もう一度、今回書かれたことを読みなおして見ると良いだろう。

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